つるしの玩具 Line Up




CJ (1945年~1987年)

もともと軍用車として開発された元祖ジープ。
終戦後、余剰になったジープを色濃く残すCJ型ではあったが、新種のレジャビーグルとして捉えられ、快適性や走行性能を改良しながら、CJ-2、CJ-3、CJ-4、CJ-5、CJ-6、CJ-7、CJ-8と進化した。
特にCJ-7では、パワフルな直6やV8エンジンの搭載、ボディの大型化などで功罪両面ありながらも人気を得た。
丸目ランプと縦型グリルが特徴的なジープスタイルの本格派4WDは最もプリミティブなスポーツレジャービーグルとして長い間愛され続けてきた。
1981年以降は後にクライスラー傘下となったAMC(アメリカン モータース カンパニー)が製造・販売し、最終型のCJ-7は1986年で生産終了。
1987年からジープ・ラングラーとなった。

 

 

初代YJ (1987年~1996年)


1987年に、販売台数の少ないジープ・CJの後継車、新時代のジープとして発売。1992年4月23日の操業停止まで、カナダ オンタリオ州 ブランプトンで生産され、それ以降はアメリカ オハイオ州 トレド工場で生産。
デザインは大幅に変更され、以前に比べホイールベースが延長、グランドクリアランスは低下、フロントマスクは一新してフロントガラスが大型化され、ヘッドライトが角型となった。
基本的な設計や構造等までは変更されず、CJから流用された部分も多く、部品を共有することもできる。
しかしながらサスペンションはリーフスプリングを継承するものの、ハンドリングと乗り心地の改善のためにラテタルロッドを組み合わせソフトなスプリングとなり、ジープらしく高い悪路走破性を保ちながら走行安定性も向上した。
CJに比べぐっと低くなったボンネットには1991年まではAMCの直列4気筒2.5L 150エンジンと、オプションの直列6気筒4.2L AMC 258エンジンが搭載される。
1991年からは、直6エンジンが、4L AMC 242エンジンに変更。ステアリング、ブレーキ、アクスル等の部品はチェロキーと共通化された。
YJは1995年までに63万台が販売され、現在でもクロスカントリーやロッククローリング用のベースマシンとして、ファンの間で高い人気を集めている。

 

 

2代目TJ (1996年~2006年)


1996年春に1997年モデルとして発売。日本仕様ではこのモデルから右ハンドルとなり、同時にオーケストラやイギリスなどへも輸出が開始された。
当初のグレードはスポーツ、サハラの2タイプだったが、2003年にはルビコン、2004年ホイールベースを254mm延長したロングホイールベース車アンリミテッドを発売。また、2005年にはルビコン・アンリミテッドも追加された。
スタイリングはボディが大幅な変更を受け、約10年ぶりに丸型奥目のヘッドランプに戻る。
ワイパーもウィンド下端に収まるデザインとなり、幌も乗用車のコンバーティブル並みの使いやすさとなったと同時に、インテリアも乗用化され運転席と助手席にはSRSエアバッグ、パワーステアリング、エアコン、ラジオ付きカーステレオも標準装備となった。
さらにTJからはコイルスプリングに変更し、オフロードだけでなく、オンロードでの使いやすさも重視された。
エンジンは、チェロキーやグランドチェロキーにも搭載される直列6気筒 4L AMC 242エンジンと搭載し、2003年までには、直列4気筒2.5L AMC 150エンジンが搭載され、2003年からはクライスラーの直列4気筒2.4L DOHCネオンエンジンが搭載された。
10年の間に燃料タンクの容量を増加や音響システムを改善、ステアリングとダッシュボードの変更、また新ボディカラーを追加し、ホイールのデザインも変更するなど、多くの改善、変更がなされ、幅広い客層から注目を集めることとなる。

 

 

3代目JK (2007年~)


2006年の北米国際オートショーで発表され、その後2007年モデルとして発売。
グレードはスポーツ・サハラ・ルビコンと3種、またホイールベースを520mm延長し4ドアとしたアンリミテッド。
以前のモデルよりも大幅に大型化され、新たに4ドアモデルが追加されるなど、SUV化が進んだ。
先代の「TJ」から10年ぶりのフルチェンジということで受け継がれたパーツはエンジンフードのラッチのみ。

エンジンは、クライスラーのV型6気筒3.8L EGHエンジンが搭載され、旧型の直6.4Lの「ゴー」という音はもはや無く、国産者のように軽快に回ることができる。

それを物足りないとか味がなくなったと評する人もいるが、十分なパワーとノイズレベルの低下で、長距離走行でも疲れが少ないというのは魅力。
決して軽く無いボディをまるで乗用車のように静かにそしてスムーズに加速さあせることができ、乗り心地は非常に良い。日本では、2007年3月16日に販売が開始。